kikuyon’s blog 日日草

このブログは、私の日常や気づきについて書いています。 日日草は新しい花を次々と咲かせ、花を休むことがありません。 花言葉は、友情、優しい記憶、楽しい思い出、愛する人を励ます等です。

政治の在り方が変わってきています

梅雨が明けそうで明けません。今朝は雨は降っていませんでしたが、ときおり霧雨が舞うような天気でした。おかげで随分と涼しく、パーカーを羽織って歩くのがちょうどよいぐらいでした。予報ではそろそろ梅雨が明けるようですので、またあの暑さが戻ってくるのかと思うと、ちょっとだけうんざりします。

普段は政治に関する話はあまりしませんが、先般の都知事選以来つらつらと考えたところ、どうやら国民と政治の在り方や関係が変わりつつあるようです。私たちはもう少し注視した方が良いなあ、と感じるようになりました。

今朝のネットニュースに、現立憲民主党の野田元首相の記事が出ていました。同氏は松下政経塾一期生ということですが、38年間、今でも朝六時から駅前でビラ配りをしているそうです。松下政経塾といえば、故松下幸之助氏が私財で設立した、未来のリーダーを養成する政治塾です。理想に燃えた若者たちが集う場、というイメージですが、五年学んだ後、地盤がない野田さんは一から街頭立ちをし、地道にビラを配り、有権者に声を届けることからはじめた、とのことです。小選挙区制が導入された直後の1996年の総選挙では、わずか105票差で落選。それでも何と驚くことに、その翌朝からまたビラ配りに出た、というのです。

ビラ配りにどれだけの直接的効果があるかわかりませんが、確かに普段から配っていると、知らぬ間に顔を覚え、そしてその所作から人柄なり、考え方なりが伝わってくるものです。横須賀といえば小泉さんの地盤ですが、まだ若かった国会に出たばかりの頃は、我が家のそばの小さな小さな駅でも、何度かビラ配りをやっていたのを覚えています。選挙の時ばかりヘイコラお願いする方たちはなんだか信用できず、それこそ「負託」なんかしたくない、という気持ちになりませんか。

片や、都知事選挙で二番目の得票を得た方は、SNSなどを使った情報の使い方がとてもお上手なようです。ユーチューブで流す前提で街頭演説を行ってそれを流す、なんてやり方は、国会議事堂のように堅固な頭をお持ちの方にはできない発想かもしれません。TPOという言葉の意味が変わってきた現在において、彼らの求めるTPOにフィットさせることが、政治に無関心と言われている層に最も確実に届くやり方なんだとは思います。

ただ、デジタルの恐ろしさは「加工」です。とても簡単に加工し、複製することが可能で、一般素人にはそれはわかりません。「切り取り動画」などは正にそれであり、情報の悪用でしかない、と思います。そんなことを平気でする人に、自分の意見を「負託」するのでしょうか。無関心層からすれば、そもそもどうでもいいことだから、「おもしろそう」の一言でクリックしてしまうのでしょうか。そこに一票の重みとか、投票した責任とか、ましてや、自分を「負託」したなんて感覚は皆無ではないでしょうか。SNSの匿名性という特徴を最大限に生かした選挙活動には、極論を言いっ放す、話を盛る、ぶつ切りにする等々、そういった行為には責任という言葉は見当たりません。

 

国民は政治に責任と義務がある、というのは誰もが習うことですが、それが皆さん本当にわかっていますか、ってとても心配になってきます。責任も義務も果たさず、単にノリだけで便益を得ようとする方たちが増えてきていないか、私たちは注視していくことが大事ではないでしょうか。

良いとこ取りは、ズルって知っていましたか?